SpectroCAL MKII 分光放射計Spectroradiometer Cambridge Research Systems 社

NIST トレーサブルキャリブレーションを採用した高性能分光放射計により、 たとえ狭帯域の光源であっても可視光域全体にわたって極めて正確な比色測定が可能です。

SpectroCAL MKII は視覚科学者向けの手頃な価格の高性能な基準分光放射計です。 クロスプラットフォームのUSB インターフェースを備え、CRT やLCD モニターなどのコンピュータディスプレイ機器の分光分布を広い範囲（350nm-1000nm）にわたって極めて簡単に測定できるように設計されています。
付属のCRS Colour Toolbox for MATLAB には、様々な比色空間や生理的色空間での作業に必要なすべてのツールが用意されています。

特　徴

測色計とは異なり、等色関数に近づけるためのフィルターを使用しておらず、光源の分光分布を正確に測定し適切な値を算出することで、狭帯域の光源であっても分光全体にわたって輝度や色度などの測色を極めて正確に行うことができます。

またCRS Colour Toolbox for MATLAB で提供されているルーチンを使用して、幅広い標準的な測定を行うことができます。

ポイント＆メジャー機能

このコンパクトな装置は、測定領域を提示する円形のターゲットをディスプレイに投影する革新的なレーザーシステムを使用しています。
この斬新なポイント＆メジャー機能により、測定器とディスプレイの位置合わせを極めて迅速かつ正確に行うことができます。

コントロールパネル

SpectroCAL MKII 測定コントロールパネルは、露光時間を含む分光放射計のすべてのパラメータを初期化し、自動的に制御します。

SpectroCAL をディスプレイに合わせるだけで、ワンクリックで分光放射輝度、輝度、色度の測定と表示を行うことができます。

各蛍光体の輝度測定値は、MATLABのワークスペースに直接エクスポートすることができ、その後CRS Colour Toolbox for MATLAB や独自のルーチンによって視覚化や操作を行うことができます。

互換性

CRS Colour Toolbox for MATLAB は、光と色に興味のある科学者のために多くの機能を提供します。
測色ツールは、ほぼすべての既知のCIE 測色基準をサポートしており、視覚科学ツールは、特に生理学的に基づいた色空間（SML、DKLなど）の使用を容易にするように設計されています。測定だけでなく、ビジュアルディスプレイのカラーパラメータを正確に定義するためのルーチンも用意されています。

これらのツールは、ViSaGe、Bits#、Bits++、および人気の高いPsychToolbox と完全に互換性があります。

持ち運び可能なパッケージ

SpectroCAL はディスプレイ機器の測定に限定されるものではありません。あらゆる光源の輝度と放射輝度の測定に使用できます。付属のコサイン・フィルターを使えば、照度や放射照度を直接測定することが可能です。

ユニークでコンパクトな形状はフィールドでのアプリケーションに最適で、専用ブリーフケースに入れて持ち運ぶこともできます。

スペック表

Optical parameters

・Spectral Range: 350nm - 1000nm (standard); Or 250nm - 1000nm (UV extended - optional range for higher price)
・Wavelength Resolution: 4.5nm
・Calculated Wavelength Step: 1nm
・Viewing Angle: 1.8° (Luminance mode)
・Measuring Distance/Diameter: 20cm - φ6mm; 100cm - φ31mm (luminance)
・Measured Values: Spectral Radiance, Luminance, Chromaticity Coordinates, Correlated Color Temperature

Measurement performance

・Luminance Measuring Range: 0.1-2500cd.m-2 (higher values with optional filter)
・Luminance Accuracy: ±2 % (@ 100cd.m-2 and Illuminant A)
・Luminance Reproducibility: ±1%
・Chromaticity Accuracy: ±0.002 x, y (@ 2856K)
・Color Reproducibility: ±0.0005 x, y
・CCT Reproducibility: ±20K (@ 2856 K)
・Wavelength Accuracy: ±0.5nm

Technical parameters

・Dispersive Element: Imaging grating (flat field)
・Light Receiving Element: CCD array 2048 pixel (back thinned)
・Power Supply: USB powered
・Computer Interface: USB 2.0; full speed
・Dimensions: 180mm x 82mm x 53mm
・Weight: 450g

Accessories (included)

・Measurement Control Panel and CRS Color Toolbox for MATLAB 7
・USB cable
・Hard transportation case
・Tripod

Calibration

・Calibration: NIST traceable
・Calibration certificate included
・Recommended recalibration interval: 1 year

CRS Colour Toolbox for MATLAB

CRS Colour Toolbox for MATLABは、色覚科学のための関数とグラフィカルなツールのセットです。このツールボックスは、Caterina Ripamonti博士（CVRL, UCL, UK）と共同で開発されたもので、キャリブレーションされたカラー視覚刺激の測定、計算、操作、表示を簡単に行うための必須ツールが含まれています。

Toolbox 機能

・SpectroCAL MKIIを用いたコンピュータ制御ディスプレイの分光放射輝度測定
・測色および生理学に基づく色空間の視覚化、変換、操作のルーチン ・すべてのソースコードとドキュメント

測定コントロールパネル

カラーツールボックスは、SpectroCAL MKIIを使用してコンピュータディスプレイの分光特性を正確に測定し、測色法や生理学に基づいた色空間で視覚刺激を指定することができます。

・使いやすいグラフィカルな測定コントロールパネル
・分光放射輝度、全放射輝度、photopic / scotopic luminance、色度、色温度の測定
・分光放射輝度の2Dプロット、その他の値を表形式で表示
・各RGB出力の分光放射輝度をMATLABワークスペースにエクスポート

ディスプレイデバイスのキャリブレーション、伝達関数の測定と特性評価

SpectroCAL MKIIを使用して、ViSaGeおよびBits#デバイスの堅牢で正確なガンマ補正手順を実装する、新しい測定およびカーブフィッティング関数が提供されます。
純粋な測光や測色のソリューションとは異なり、この2つのデバイスは、ディスプレイの特性をその全範囲にわたって評価するために連携します。このため、実装されていない光フィルタによる不正確な測定を避けることができます。

ツールボックスには、視覚科学用に設計された新しいコーン感度ベースの色空間が実装されています。さらに新しいCIE 2007の機能もサポートしています。

・使いやすいグラフィカルな測定・特性評価コントロールパネル
・フルスケールレンジでの伝達関数特性の自動測定
・CRTやLCDディスプレイを含む様々なディスプレイデバイス技術をモデル化するための堅牢なカーブフィッティング技術を提供
・ダークライトを考慮した伝達関数